特定技能1号で外食業分野の新規受け入れが一時停止されたのを巡り、政府は医療・福祉施設や学校などで給食を作る労働者に限り、受け入れ枠に余裕がある別分野と統合して受け入れを再開する検討に入った。毎日新聞によると、月内に政府有識者会議に案を提示し、年内にも閣議決定して受け入れを再開したい考えだ。
受け入れ枠に余裕がある飲食料品製造分野(食品工場などが受け入れ先)に病院や施設の給食業務を組み込むことで人手不足の懸念に対応する方針で、レストランなど飲食店については引き続き新規受け入れの停止を続ける。政府は1月、2028年度末までの特定技能1号の受け入れ上限を80万5700人と決定し、うち外食の上限は5万人とした。
出入国在留管理庁は3月末、外食業分野で上限を超える見込みになったとして、4月13日以降の新規の申請受け付けを停止した。外食分野はレストランや居酒屋など飲食店が受け入れの中心だが、各地の病院や介護福祉施設での給食業務を支えている面もある。
医療・福祉施設などから人手不足の窮状を訴える声が相次いでおり、病院や福祉施設の給食業務が滞ると利用者への影響が大きいため、厚生労働省が実態調査をしていた。入管庁によると、7月末時点の特定技能1号の在留者数は約43万人(速報値)で、うち外食業は4万9290人と、充足率は98.6%に達している。
一方、受け入れ先に食品工場などが含まれる飲食料品製造分野の在留者は10万1922人で、受け入れ上限の13万3500人に迫っており、早い段階で上限に達する可能性がある。実務上は、病院や福祉施設などの給食業務で特定技能1号の受け入れを検討する事業者は、政府有識者会議への案の提示と閣議決定の内容を確認する必要がある。
