出入国在留管理庁は「育成就労制度Q&A」を更新した。Q&Aは、制度の目的と施行時期、育成就労の基本事項、技能実習との違い、受入れ機関・監理支援機関、入国後講習(A2目標講習を含む)、二国間取決め、育成就労と特定技能の関係、技能実習生の今後など、全80問で構成されている。
送出機関に外国人が支払う費用の上限は、育成就労実施者から支払われる月給(所定内月額)の2か月分までと定められていることも、質問の中で触れられている。Q&Aの別紙として掲載されている分野別運用方針の概要によると、一般的な日本語能力水準は、育成就労の就労開始時がA1相当以上又はA1に相当する講習の受講、育成就労1年経過時がA1相当以上、本人意向による転籍時がA2.1相当以上、育成就労終了時・特定技能1号がA2.2相当以上、特定技能2号がB1相当以上とされている。
自動車運送業分野で特定技能1号のバス・タクシー運転者の業務区分に求められる日本語能力水準は、原則としてB1である。技能水準は、育成就労1年経過時と本人意向による転籍時が育成就労評価試験(初級)、育成就労終了時・特定技能1号が特定技能1号評価試験又は育成就労評価試験(専門級)、特定技能2号が特定技能2号評価試験とされている。
育成就労制度では本人意向による転籍が認められているが、転籍制限期間は、1年とすることを目指しつつ、当分の間、育成就労産業分野ごとに、その業務内容等を踏まえて1年から2年までの範囲内で設定することとなっている。受入れ見込数(受入れ上限として運用)は、令和8年1月23日に閣議決定された分野別運用方針で、特定技能1号が80万5,700人、育成就労が42万6,200人、計123万1,900人(令和11年3月末まで)とされ、育成就労は令和9年4月(制度開始)からの受入れで、技能実習では設定のなかった受入れ見込数が新たに設定された。
特定産業分野は19分野、育成就労産業分野は17分野で、新たに追加する分野は資源循環分野、物流倉庫分野、リネンサプライ分野である。5年ごとに受入れ見込数を示し、人手不足の見込数と比較して過大でないことを示さなければならないとされている。
受入れ見込数の設定に際して参考とされた令和7年6月末の在留者数は、1号特定技能外国人が333,123人、技能実習生が449,432人だった。実務上は、育成就労の受入れを検討する事業者は、分野別の受入れ見込数、日本語能力水準、転籍制限期間が分野ごとに異なるため、対象分野の分野別運用方針と運用要領を出入国在留管理庁等の公式資料で確認する必要がある。
