外国人の育成就労制度に関連する法律改正が2024年6月に成立し、公布された。施行予定日は2027年4月1日で、ほぼ3年間の準備期間が設けられている。これまでの技能実習制度は研修制度がルーツにあり、母国に戻って働いてもらうための「国際貢献」が法律の目的とされていた。
しかし実際には、外国人材が日本国内の人手不足を補うための労働力として活用され、賃金は低く、転籍も限定されていた。このため失踪者が相次ぎ、国際的な批判を浴びていた。育成就労制度はこうした課題を解決するために設けられたものである。
2025年末時点の技能実習生は全8分野94職種171作業で46万人に達し、外国人在留者全体の約12パーセント、外国人労働者の2割強を占める。このため制度変更には関連する政省令や告示の作成など多くの時間が必要とされた。しかし、公布から2年が経過した現在、送り出し国との2国間取り決めである協力覚書の作成はあまり進んでおらず、正式作成済みの国は数カ国にとどまっている。
分野別の「育成就労協議会」の立ち上げもやっと始まったばかりで、受け入れ企業の育成支援を行う「監理支援機関」の事前許可申請も進んでいない。技能実習生の新規受け入れは原則として2027年3月末に終了する見通しで、外国人材を活用する建設企業は育成就労制度を十分に理解し準備を進める必要がある。
建設現場では外国人材が貴重な戦力となっており、業界を挙げた早急な対応が求められている。
