フィリピン国籍の女性(29)が、妊娠を理由に退職や帰国を迫られたのは違法だとして、仲介した大分県の監理団体や実習先だった福岡県内の施設を相手に、約620万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が2026年8月4日、福岡地裁小倉支部であった。
女性は2019年9月に来日し、福岡県内の特別養護老人ホームで介護の仕事に従事していた。2021年4月に妊娠がわかり、里帰り出産後に復職する意思を監理団体の理事らに伝えたところ、暗に中絶を勧められたり、実習先の施設から帰国同意書への署名を強要されたりしたという。
判決で千賀卓郎裁判長は、技能実習生として保護されるべき権利が侵害されたことを認め、監理団体などに314万円を支払うよう命じた。また、出入国在留管理庁が実施した2022年の調査では、技能実習生の4人に1人が「妊娠したら仕事を辞めてもらう」などの不適切な発言を受けた経験があると回答している。
技能実習法が禁じる不利益な取り扱いに該当すると判断された。
