10月1日に外国人の永住許可に関するガイドラインが改定され、独立した生計を営む要件として「世帯年収が日本人世帯の平均収入以上(月収換算で約47万9000円)」であることが明記された。年金受給見込み額が厚生年金に30年加入していた水準であることなどは、来年の4月から求められる。
ABEMA TIMESによると、在留外国人の増加に伴う国民の不安や不公平感を背景に、外国人政策をより秩序あるものにする狙いがある一方で、基準の妥当性や日本社会への影響を懸念する声も上がっており、この線引きと今後の共生のあり方について、番組『ABEMA Prime』で議論が行われた。
法務省などのデータによると、日本国内の在留外国人数は2012年の約203万人から、2025年には約400万人へと倍増する見込みで、総人口に占める割合も3%を超えている。政府とともに永住許可の厳格化を進めてきた日本維新の会の外国人政策・人口戦略調査会長の三木圭恵衆院議員は、厳格化の背景について、「技能実習という制度がなくなり育成就労に変わり、特定技能1号・2号という枠ができた。
特定技能2号になれば何年でも働け、家族の帯同も許される。10年住めば永住資格が取れるということで、非常に簡単に取れてしまう状況になり、外国人の比率が上がりすぎてしまう」と説明した。経営管理ビザで家族全員を呼び寄せ、高額療養費などの日本の社会保障制度を利用しているのではないかといった日本人の不満が溜まってきたとも述べ、日本の社会秩序を守り、日本人が安心して生活していくための政策検討の結果として今回の厳格化に至ったと語った。
今回の改定に反対するNPO法人「移住者と連帯する全国ネットワーク」の共同代表理事の鳥井一平氏は、「今回線を引いたわけではなく、前から引かれている」と反論した。これまでも行政書士などの間では、年収300万円から350万円程度ないと永住許可を得るのが難しいという水準があったほか、健康保険料や住民税などの税金に関するチェック項目が約20項目あり、証明書を取るのも非常に大変な作業だと述べた。
そのうえで「今回なぜ引き上げなければならないのか、その理由が全然示されていない。永住許可率は直近数年で下がっており、激増しているわけではない」と指摘した。なお、年金受給見込み額の要件などは来年4月から求められるため、永住許可の申請を検討する外国人や雇用する企業は、出入国在留管理庁などの公式情報で最新の基準を確認する必要がある。
