人手不足が続く介護現場で、政府は2025年4月、外国人労働者が訪問介護の現場で働けるよう「特定技能」の対象を拡大しました。これまで施設での介護に限定されていた外国人ヘルパーの受け入れ範囲が広がった形です。しかし対象拡大からおよそ1年あまりで、外国人訪問介護ヘルパーを受け入れた事業所は全体のわずか1.2%にとどまっています。
受け入れが進まない理由の一つが、訪問介護ならではの課題です。利用者と自宅で1対1となる訪問介護では、文化の違いに不安を感じる利用者も多く、コミュニケーションに不安を感じるケースもあります。兵庫県芦屋市の訪問介護事業所「ロジケア」では、インドネシア出身のイルナワティさん(28)が2025年11月から働いています。
イルナワティさんは母国の家族を支えるため3年前に来日し、特定技能の在留資格で就労しています。訪問介護の現場では、食事や入浴などの介助のほか、掃除や料理、買い物など生活援助も担当します。インドネシアでは掃除機が一般家庭に広く普及していないため、イルナワティさんにとって日本の掃除方法は新たに習得すべきものでした。
政府は外国人ヘルパーを受け入れる事業所に対し、研修や責任者による同行訓練などを義務付けています。イルナワティさんは現在、掃除機の使い方や日本のトイレットペーパーなど生活用品の多様性など、日本ならではの生活様式を習得しています。
スーパーでの買い出しなど訪問介護では状況に応じて1人で判断することも求められます。
