介護分野における人材確保は深刻な課題となっている。政府は2040年までに57万人の介護職員確保が必要と示しているが、直近5年間の介護職員数の増加はわずか7千人にとどまっている。この背景には、国内人材の減少という極めて厳しい状況がある。
2020年6月末から2024年12月末までの間に、特定技能制度に基づいて約4万4千人の外国人材が受け入れられたが、同時期に国内人材が相応規模で減少したため、全体の職員数増加が大きく抑制されている構図となっている。特定技能制度は分野ごとに受け入れ上限が設定されており、介護分野の上限は12万6900人である。
2025年度末までに約7万5千人が受け入れられており、充足率は58.9%に達している。現在の受け入れペースが加速度的に進んでいるため、来年度中にも上限に達すると見込まれている。介護職員の高齢化が進んでおり、介護保険制度創設時に採用された当時40歳前後の職員が定年を迎え、続々と退職している。
今後は生産年齢人口が減り続けることから、新規の国内人材確保はさらに難しくなると予想される。職員の賃上げや職場環境改善など、国内人材確保に向けた取り組みは継続すべきとされているが、同時に外国人材受け入れの門が狭まることを避ける必要があるとされている。
