人材不足を背景とした外国人労働者の受入れ制度の整備が進んでいる。2027年4月に開始予定の育成就労制度の創設など、新たな制度が検討されている。外国人労働者の雇用に当たっては、国境を越えた移住を伴うため、日本人労働者とは異なる視点で人権侵害リスクに配慮する必要がある。
現在、日本国内において外国人の就労を認める主な制度は、職能等に応じた在留資格のほか、技能実習制度と特定技能制度である。1993年から始まった技能実習制度に対しては、人材育成による国際貢献という目的と、単純労働の人材不足対処という実態との乖離に対する批判が寄せられてきた。
これらの人権リスクには、労働安全衛生・賃金に関するもの、旅券・身分証取上げなど受け入れ・雇用企業の対応によって回避可能なものと、手数料・保証金負担、転籍制限など送出国・日本政府の制度設計に由来し、個社のみで回避が難しいものが混在している。
技能実習制度に代わる制度として創設される育成就労制度は、人手不足分野における人材育成と人材確保を目的とする。2027年4月1日施行の法改正において、育成就労制度が創設され、育成就労外国人の保護に関する規定が設けられている。
監理支援機関および育成就労実施者に対して、本人の意思に反する育成就労の強制、違約金・損害賠償の予定、強制貯金、旅券・在留カードの保管、外出や私生活の自由の不当な制限が禁止されている。
