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技能実習生の不法残留と送還費用負担の法的責任:企業・監理団体が知るべき現行制度と対策

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宮武 薫(みやたけ かおる)
行政書士 / 育成就労・技能実習・特定技能専門

この記事のポイント

現行法上の送還費用負担の枠組み

技能実習生が不法残留した場合、その送還費用は誰が負担すべきか。これは技能実習法(外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律)と出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」)の規定に基づいて決まります。

現行の入管法第74条の2では、不法滞在者の送還費用は原則として本人負担とされており、本人が負担困難な場合は国庫から支出される仕組みとなっています。ひろゆき氏が指摘する「なぜ国民が負担するのか」という点は、不法残留防止責任をめぐる実務的課題として、監理団体・受入企業の間でも議論されるところです。

技能実習法に基づく企業・監理団体の責任

一方、技能実習法第37条では、監理団体および受入企業は技能実習生に対して適切な生活条件の確保、報酬の適正支払い、労働基準法その他関係法令の遵守義務を負っています。不法残留が発生した場合、その原因が企業側の待遇悪化や労働条件違反にあれば、実質的には企業の責任が認められる可能性があります。

実務的には、受入企業が以下の点を適切に対応していれば、不法残留のリスクを大幅に低減できます:①賃金・待遇の適正支払い、②安全な労働環境の確保、③技能実習計画の厳正な実施監督、④帰国前の適切なケア。さくら研修機構の技能実習サポートでは、こうした予防的対応と法的リスク管理についても包括的にサポートしています。

企業負担の拡大を検討する動き

日本学術会議や労働政策審議会でも、不法残留を招いた根本原因が企業側にある場合、その費用負担をより明確に企業側に課すべきという議論が出始めています。現在の制度では国庫負担が多くの場合適用されていますが、今後の立法動向として企業責任の強化が進む可能性は否定できません。

監理団体・受入企業が今すぐ取るべき対策

不法残留防止および費用負担リスク回避のため、監理団体は技能実習生の定期的な面談・相談窓口の充実、労働条件チェック、帰国後の就職支援など、滞在満足度を高める施策が急務です。受入企業も技能実習生の声に耳を傾け、透明性のある待遇・労働管理を心がけるべきです。

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⚖️ 行政書士・宮武薫からの専門家コメント
実務上の影響

現在は国庫負担が多い送還費用ですが、企業責任の明確化が進めば、監理団体・受入企業の損失リスクが大幅に増加します。特に待遇改善や労働環境整備が十分でない企業は、今後のコンプライアンス強化による経営負担が顕著になる可能性があります。

注意すべき落とし穴

多くの企業が「現在は国庫負担だから大丈夫」と楽観視していますが、法改正時には遡及適用や新規採用時の厳格化が予想されます。また、不法残留の「原因が企業側にある」という判断は、通常の労働紛争同様、事実認定が複雑化する落とし穴があります。証拠保全(給与明細、労働時間記録等)を今から適切に管理していないと、後になってから責任を否定しきれません。

今すべきアクション

監理団体および受入企業は、今後の制度変更に備えて①労働条件の透明性強化と定期的な自己点検、②技能実習生満足度調査の実施、③不法残留防止マニュアルの刷新、④顧問行政書士による法的リスク評価を急ぐべきです。特に過去に不法残留事例のある企業は、監理団体と連携して原因分析と改善計画書の作成が必須です。

よくあるご質問(FAQ)

現在、技能実習生が不法残留した場合、送還費用は誰が払うのですか?
原則として本人負担です。ただし本人に支払能力がない場合、日本国政府(外務省・厚生労働省予算)が送還費用を負担します(入管法第74条の2)。企業や監理団体が負担する法的義務は現行法にはありませんが、不法残留の原因が企業側にある場合は、民事上の損害賠償請求を受けるリスクがあります。
今後、不法残留の送還費用を企業に負担させる法改正はあるのですか?
2026年時点で、法改正は決まっていません。ただし日本学術会議や労働政策審議会など各種審議会で、企業責任強化の方向性が議論されています。監理団体・受入企業は、立法動向の情報収集と予防的対策を継続することが重要です。
不法残留を防ぐため、企業が今すぐできることは何ですか?
①技能実習生の労働条件・待遇の適正支払い、②定期的な面談・相談窓口の充実、③労働環境の改善と安全管理の徹底、④帰国時期の透明性確保、⑤監理団体との連携強化です。これらにより、不法残留の根本原因(待遇不満・労働搾取)を取り除くことができます。
監理団体として、不法残留リスクを低減するために何をすべきですか?
技能実習生に対する実地指導・相談支援の充実、受入企業の法令遵守状況の定期的な監査、帰国後の進路支援プログラムの拡充、そして外国人の満足度調査を定期実施することが有効です。さくら研修機構でも、こうした包括的な支援体制を整備しています。
過去に自社の技能実習生が不法残留した場合、今後どのようなリスクがありますか?
入国管理局による厳格な監視対象となり、新規受け入れが制限される、監査が増加するといったリスクがあります。また、根本原因が待遇不備にあった場合、現在でも民事上の責任追及(慰謝料請求)を受ける可能性があります。顧問行政書士と相談の上、改善計画書を作成・提出することをお勧めします。

在留資格の申請手続きについてご不明な点はさくら中央法務事務所にお気軽にご相談ください。 監理団体・受入企業の実務をよく知る行政書士が対応いたします。

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情報元: "技能実習" - Google ニュース