政府の外国人政策が転換点を迎えている。高市早苗首相の指示で、特定技能1号の「外食」分野について新規受け入れの停止措置が検討されており、この決定が各地の現場に波紋を広げている。特定技能制度は労働力不足に対応するため複数の分野で外国人材を受け入れるもので、外食分野は急速に拡大していた。
しかし高市首相は「厳格化」の姿勢を示しており、外国人共生担当相の小野田紀美氏と共に、受け入れの上限に近づきつつある状況を踏まえた政策転換を進めている。一方、介護や食事提供の現場では外国人材の役割が極めて重要となっている。神奈川県小田原市の特別養護老人ホームではミャンマー人のトゥ・ザー・ミインさんやニェン・トゥ・トゥ・アウンさんらが調理スタッフとして、利用者の1日3食365日の食事を支えており、日本人職員からの信頼も厚い。
山梨県甲州市の養護老人ホームやグループでは、介護福祉士や准看護師の資格を持つ外国人材が入所者の健康確認や訪問介護事業所でのサービス提供責任者として従事している。こうした現場の実態を背景に、自民党外国人政策本部の新藤義孝本部長と鈴木英敬事務局長は、令和8年6月に首相官邸で高市首相に提言書を提出し、受け入れ分野の追加拡大も検討すべき旨を主張している。
北海道の回転ずし店などを営む企業では、外食業を支える外国人材育成のため地元に日本語学校を開設・運営し、対応を強化している状況もある。
